「ここどこ?クマと戦う気なんてないからねっ!」
土日に息子のハンドボール部の試合がある時は、主人が会場まで送迎してくれる。
しかし、今回時間の都合がつかなくて私が送ることになった。
久しぶりに息子とドライブである。
場所は八尾。
ごみごみしたところじゃないし、案外時間もかからない。
私でも大丈夫かなと。
前日も試合があって、主人と試合観戦までした。
主人の運転で一度は行っているわけだし、道もなんとなく覚えているだろう。
いや、後部座席で音楽を鳴らして熱唱していたので見ていない。
主人には改めて道を説明してもらったが、ほぼ右から左である。
しょうがない。
スマホのカーナビを頼りに頑張るしかない。
念のため、余裕を持って1時間以上前に出発する。
前日通った道ではない道を案内してくれるスマホ。
私はあんたを信じているからね。
2回ほどスマホの言うことを聞かなかったが、予定よりも20分以上早く会場に着いた。
地図を見なくても案内してくれるスマホ。
便利な時代になったもんだ。
すでに会場に到着している友達を発見して息子は行ってしまった。
無事に着いて良かったーと安心している母の気持ちは全くわからないのである。
不安がられても困るが、ちょっとは良かったねと思って欲しいよ。
帰りはスーパーを設定して再び車を走らせた。
本当は来た道を戻ればいいんだろうけど、まー覚えていない。
逆から見るとさっぱりわからなくなるのである。
しかし、それが失敗だった。
なぜか砺波市と射水市の山中を走らなければいけなくなった。
ここどこー?
連日、各地でクマが出没している。
逃げてばかりいても解決にはならないから、いずれ戦わなきゃいけないと家で冗談を言っていた。
本当に戦わなければいけないのだろうか。
ギャーギャー車の中で叫びながら、山道をぐるぐる走らされた。
スマホは便利だけど、私のような運転下手にこんな過酷な水戸を通らせるなんてわかってないな。
AIもまだまだである。