雑巾を固く絞って、まずはフロントの窓を水ぶきする。
あっという間に真っ黒になって、雑巾を裏返す。
水アカが多少取れていく。
昔、ガソリンスタンドがまだセルフじゃなかった時、店員さんが窓ガラスを拭いてくれた。
今はセルフで給油するので、そんなサービスは受けられない。
じゃ、いつ拭くの?
洗車をまめにする方ではない。
車好きが聞いたらびっくりするだろうが、雨の日が自然洗車だ。
車がシルバーなので、汚れもそれほど目立たない。
そんな私でも、車も掃除してやんなきゃと思うようになった。
この心境の変化は何なのか。
モノに対する執着が出てきたのか。
とはいえ、やることはそんなにない。
内外の窓ガラスとミラーを水拭きし、座席、ハンドル周りを軽く拭く。
最後にゴミをとっておしまいという簡単な感じ。
ちょっと余裕が出てきたので、主人の車の窓も拭く。
長距離運転するので、こちらはだいぶ黒い。
石が跳ねるのか、細かいキズも多い。
観察することは大事だと思った。
いつも見ているのと見ていないのでは全然違う。
まあ、いつも見ているせいで気になることも増えるのだが。
なんとなく車を大事にしている気がする。
車内の空気も澱んでいないかもしれない。
さほど変わっていなくても、掃除をしたという事実は大きい。
今までほとんどやらなかった車の掃除を定期的にやってみて気づいたことがある。
自分が関わるものを週単位とか月単位でメンテナンスしていけば、ある程度ものが減らせるのではと。
車の中には置きっぱなしになっているものがあったからだ。
もちろん掃除の時に処分した。
見ればなんでここにあるのかわかるものばかりだが、見なければ放置だ。
すっかり忘れられている。
私も人の真似をして断捨離とかするけど、断捨離しているのは見えているものばかり。
忘れられているものは、忘れられたまま。
いつまでもモノが減らないのはそのせいかもしれない。
いかに自分が関わるものを把握できているか。
何かに書いておくわけにもいかないし、書いたってその書いたことを忘れてしまうし。
結局、定期的に順番を決めてメンテナンスしていくしかない。
なんかいい気づきだった。
次はどこの掃除をしようかな。